平成29年度事業計画
[事業概要]
我が国の人口動向は、平成28年10月に発表された高齢白書の「高齢化の現状と見通し」では、総人口が減少している中で、65 歳以上の高齢者人口は平成52年までは増加傾向にあることが予想されている。
このような中、国は「働く意欲のある高年齢者が年齢にかかわりなくその能力や経験を活かして生涯現役で活躍し続けられる社会環境を整備するため、高齢者の多様な雇用・就業機会や就労マッチング機能の飛躍的向上・強化を図る」として、「ニッポン一億総活躍プラン」を掲げ、高齢者の就業推進を進めている。
また、企業等では人手不足が深刻化しており、特にサービス業や介護、子育て分野が著しく、高齢者対策の一翼を担うシルバー人材センターには益々大きな期待が寄せられている。
設立以来、「高齢者が支えられる社会」から「高齢者が自ら支える社会」の実現を目指してきた当センターは、働く高齢者の「ワンストップサービスセンター」として、多様な活躍の場を求める高齢者に対し、請負・委任、派遣、職業紹介までの多様な就業機会や社会参加の機会を提供することにより、高齢者福祉の増進と地域活性化への貢献を目指すとともに、第二次中期事業計画(平成 27 年度~平成 29 年度)の最終年度に当たる本年、数値目標の達成に向けて、次のとおり取り組むこととする。
1 基本方針 ① 高齢者の入会促進と社会参加を促進するため、多様な就業機会の確保、拡大に努める。
② 安全・適正就業を推進し、安全で魅力あるシルバー人材センターの実現に努める。
③ 県連合と連携し、センターの組織強化と活性化を図り、運営基盤の強化に努める。
④ 公益法人として、公益目的事業を着実に実施し、法令に準拠した適切な運営に努める。
2 数値目標 ① 会員数 348 名
② 就業率 80%
③ 就業延人員(受託) 20,100人日
④ 就業延人員(派遣) 1,100人日
⑤ ボランティア参加人数 延べ300名
3 実施計画 (1) 雇用によらない臨時的かつ短期的な就業又はその他の軽易な業務に係る就業機会の提供
①受託事業
高齢者に相応しい地域に密着した仕事を一般家庭、民間事業者、官公庁等から有償で引き受け、高齢者の能力、希望に応じて請負又は委任により、提供する
数値目標
・就業延人員 20,100 人日
・受注件数 700 件
②独自事業
高齢者の就業機会を拡げるため、独自の創意と工夫による就業を創出する。
・グリーンエコ事業
事業収益 10,000 千円
(2) 雇用による臨時的かつ短期的な就業又はその他の軽易な業務に係る就業機会の提供
① 有料の職業紹介事業
雇用による臨時的かつ短期的な就業又はその他の軽易な業務に係る就業を希望する高齢者のために有料の職業紹介事業を行う。
数値目標
・求人件数 1件
・有料職業紹介事業収益 10千円
② 一般労働者派遣事業(シルバー派遣事業)
派遣による雇用就業を希望する会員のために、臨時的かつ短期的な就業又はその他の軽易な業務に係る就業の範囲で一般労働者派遣事業を行う。
数値目標
・労働者派遣事業収益 300千円
・就業延人員 1,100 人日
(3) 臨時的かつ短期的な就業又はその他の軽易な業務に係る就業に必要な知識及び技能を付与するための講習会
①技能講習会の実施
就業上必要な知識、技能を就業意欲のある高齢者に付与することにより、実際の就業に結びつけるとともに、より広い就業分野での仕事の確保と提供 を行い、高齢者の生きがいの充実と福祉の増進を図り、活力ある地域社会づ くりに寄与する。
講習者の対象: 南城市在住の 60 歳以上の高齢者(一般及びシルバー会員)
目標: 受講者 150名
講習: ・刈払機取扱い 年2回 ・網戸張替 1 回 ・清掃業務 1 回
・チェンソー取扱 2回 ・介護補助 1 回 ・スマホ操作2回
(4) 上記(1)~(3)の事業を推進するための諸活動及びその他の社会参加活動を推進するための諸活動
①普及啓発
シルバー事業の信頼と理解が得られるよう、市民、事業所、官公庁に対し、事業の意義と基本的な理念及び仕組み等を周知すると共に、高齢者自身に対 する意識啓発を行う。
<具体的取り組み計画>
ア.多様な知識・資格・能力を持つ高齢者へ事業参加の呼びかけ。
イ.シルバー広報「くがに」を年 3 回発行
ウ.普及啓発促進月間(10月)の推進
・「シルバーの日」における全会員ボランティア活動の推進。
エ.マスメディアへの活動情報の提供。
オ.ホームページを使った情報提供。
カ.設立 10 周年記念事業の実施
・記念式典の啓発事業を推進
キ.その他、必要な事項(チラシ、パンフレットの配布等)
②安全・適正就業の推進
センターから提供された仕事を安全かつ適正に遂行できるよう、高齢者の安全意識の高揚と啓発活動を行う。
<具体的取り組み計画>
ア.安全・適正就業推進委員会の開催 年 4 回
イ.安全・適正就業推進員(1名)の配置と安全パトロールの実施 月5回
ウ.安全・適正就業強化月間(7月)の推進(安全・適正就業推進大会含む)
エ.「適正な運営のための受注基準」に基づく受注の徹底
オ.健康講演会の開催 年 1 回
カ.その他、必要な事項(安全・適正就業に関する朝礼での情報提供等)
③調査研究
時代の要請に対応した事業展開を図るため、高齢者の就業に対する意識と就業実態に関する調査やシルバー事業への評価等の調査を行う。
<具体的取り組み計画>
ア.シルバー事業に対する一般高齢者や会員の意識調査の実施
イ.一般家庭、民間事業者、官公庁等の意識調査の実施
④就業分野の開拓・拡大等
高齢者に相応しい仕事を積極的に開拓するとともに、職業能力や経験を把握分析し、地域ニーズに対応する仕事の提案を行う。
<具体的取り組み計画>
ア.理事・会員・職員の事業所等への開拓訪問の実施
イ.就業機会開拓員(1名)の配置と就業開拓の推進
ウ.会員の知識・資格等を活用した独自事業や新たな就業分野の検討
エ.その他、必要な事項(チラシの配布等)
⑤相談・情報提供
入会を希望する高齢者に対し、入会説明会を実施し、高齢者からの相談、または、地域における働く高齢者のワンストップセンターとして、相談、情報 提供を行う。
<具体的取り組み計画>
ア.市内在住高齢者の入会説明会の開催 (年 12 回)
イ.高齢者への相談対応
ウ.シルバー事業説明・相談会(会員・地域住民等対象)の開催(年 2 回)
⑥社会参加活動の推進
ボランティアによる社会参加を希望する高齢者に対し、市民、事業所、官公庁と連携してボランティア活動を推進する。
4 運営体制 センターを適正に効率的に運営するため、次のとおり取り組む。
①運営体制の充実
ア.理事会活動の活性化と充実を図る。
イ.地域班、職群班における連携強化を図る。
②事務局体制の充実
年々変化するシルバー人材センター事業に対応するため、正確な情報を収集し、組織的に対応できる事務局体制を構築する。
ア.各種研修会の参加や他のセンターとの連携による職員の資質向上を図る。
イ.シルバー事業を円滑かつ効率的に推進するための定期的な職務会の開催。
③会議の開催
ア.定時総会の開催
イ.理事会の開催
ウ.三役会の開催
エ.その他必要な会議の開催