平成25年度 事 業 報 告
Ⅰ.事業の概要
南城市シルバー人材センターは、長引く景気低迷の影響を受け、併せて国の補助金が削減され続ける極めて厳しい経営環境の中で、公益社団法人としての自覚と責任を担い、設立6年次を歩んできました。
一方、団塊の世代が高齢者社会に仲間入りし、南城市の高齢者率は依然として29%台と高い状況でありながら、入会率向上に結び付けることはできなかったが、入会率2%台を推移する中で、237人から261人へと会員数を伸ばしたことは、次年度への飛躍の足がかりをつくりました。
このような状況の中で、契約件数648件、契約金額1億円の大台を突破することも出来ました。また、前年に引き続き指定管理運営に取り組んできた沖縄県立玉城青少年の家も、管理運営の最終年を滞りなく履行し、会員の就業拡大に大きく貢献しました。更に平成26年度以降の指定管理指定の単独指定申請に向けて、大湾理事長を中心に役職員一丸となりチームを編成、強力に取り組んだ結果、向こう5ヵ年の指定管理者の指定を受けることができました。
また、南城市当局の支援の下、一般清掃管理業務のみならず、粗大ゴミ収集業務や国の企画提案方式事業に関連するグリーンエコリサイクル事業についても目標に向けて順調に事業を遂行し、26年度の最終年次に繋ぐことができ、就業機会拡大や地域環境の浄化及び農業振興事業に寄与することができました。なお、今年度は、ボランティア参加者も76日・延べ355人を数えるなど地域社会に大いに貢献しました。
平成25年度事業実績は、下記のとおりとなっています。
Ⅱ.事業実績
平成25年3月末 南城市人口 41,762人 60歳以上 12,368人( 29.6%)
項 目 | 平成25年度 | 平成24年度 | 増 減 | |
会 員 数 | 261人 | 237人 | 24人 | |
入 会 率 | 2.1% | 2.0% | 0.1% | |
就業実人員 | 186人 | 187人 | ▼ 1人 | |
就 業 率 | 69.4% | 78.9% | ▼9.5% | |
就業延人員 | 18,992人 | 15,428人 | 3,571人 | |
受注件数 | 648件 | 648件 | 0 | |
契 約 金 額 | 公 共 | 45,533,949円 | 43,969,812円 | 1,564,137円 |
企 業 | 48,311,019円 | 38,122,195円 | 10,188,824円 | |
個 人 | 8,059,886円 | 8,349,063円 | ▼ 289,177円 | |
独自事業 | 599,980円 | 463,825円 | 136,155円 | |
合 計 | 102,504,834円 | 90,904,895円 |
Ⅲ.活動報告
1.普及啓発事業
本センターの中長期計画に基づく、事業活性化計画の目標値達成に向けて普及啓発に努めました。毎月の入会説明会はもとより、パンフレット、チラシ、広報紙「くがに」を通して積極的に広報活動を行い普及啓発活動を展開しました。インターネット上にホームページを開設し、公益社団法人南城市シルバー人材センターを広くアピールしました。
また、一人暮らし家庭への盆や暮れの清掃ボランティアや公的機関のボランティア、尚巴志マラソン会場の環境美化整備や沿道の花壇づくりなどの美化活動、その他公共施設の清掃や海岸清掃ボランティアの活動を通して南城市シルバー人材センターの動員力と行動力、そしてその技能力を印象づけることができました。更に日常の草刈・樹木伐採、木工、鉄工、屋内外大工等各種就業における会員の就業態度や就業技能力を発揮するとともに、グリーンエコリサイクル事業に関連するエコ生チップや各種腐葉土の販売を通して、公益社団法人南城市シルバー人材センター事業の理念、仕組み、内容等の周知に努めました。そのなかで公益目的事業を実践する公益社団法人南城市シルバー人材センターの知名度を高揚するための普及啓発事業を推進しました。
2.安全・適正就業
高齢者が自らの健康の維持と安全を図りながら、センターから提供される就業を安全かつ適切に遂行出来るように毎日朝礼での安全確認、安全パトロールによる現場指導、安全・適正就業推進大会の実施等による安全意識の高揚行いました。その結果、「安全就業基準不履行等会員」への該当は無く、重篤事故は発生しなかったものの、損害2件、傷害1件の軽度の事故が発生したことは反省すべきところであります。
一方、高齢者就業に相応しい「安全かつ適正就業」による契約は、適正な請負・委託の方針通り実施しました。特に、民間企業の就業契約では、請負契約を貫徹し、指示命令の排除に努めました。
「重篤事故0」を掲げ、高齢者の健康管理を推進し、会員の肉体的、精神的健康を維持するため、請負を原則とする「短期的・臨時的・軽微な就業」を実践しました。
3.就業開拓事業
本センターの契約内訳は、公共と民間が4対6で民間が上回っています。これはとりもなおさず日常の就業開拓業務活動において、一般市民及び民間企業からの就業依頼にまめに対応し、安全・適正就業の見積りを適切かつ迅速に実践し、就業に結び付けている結果の現れであります。また、玉城青少年の家での就業拡大はもとより、市の受託事業も増え、年度後半ながらデマンド交通運行関連や市道清掃の全面管理等が増額に繋がっています。
4.相談・情報提供事業
本センターに入会を希望する高齢者に対し、毎月入会説明会を開催してその相談に応じました。シルバー人材センターの設立意義を説明し、自主・自立、共働・共助の理念による就業での健康維持のあり方や、就業、ボランティア活動の必要性等々の相談及び情報提供事業を行いました。また、市内の老人クラブ組織に呼びかけて、第1回シルバーグラウンドゴルフ大会を開催し、市内18行政区29チーム174名が参加し、シルバー事業を拡大することができました。
5.国の企画提案方式事業
2年次の国の企画提案方式事業「環境浄化と農業振興」を実践し、就業機会創出に努めました。
エコチップを有効活用し、土壌改良材腐葉土の開発や堆積腐葉土の商品化は本事業の大きな成果です。第1回シルバーグラウンドゴルフ大会の開催時に、参加者にサンプルを配布したところ、腐葉土及び堆積腐葉土が大変好評で、売り上げ向上につながりました。平成26年度「国の企画提案方式事業の最終年度」に向けて、本格的な販売に自信を得ることができました。
6.社会参加活動の推進
今年度も社会参加活動ボランティアを積極的に実施しました。南城市の一大イベント尚巴志マラソンに向けてのボランティア、南城市・県農林水産部共催の海岸清掃、南城市子どもまつり、旧盆、正月の独居老人家庭の清掃等、76日・延べ355人が参加しました。
7.玉城青少年の家、指定管理指定への取り組み
最終年度を迎えた「共同企業体うない」シルバー人材センターでの玉城青少年の家管理運営を無事終了しました。年度中は、徹底した環境管理及び所長を中心とする公益社団法人南城市シルバー人材センターのスタッフで万全の運営を行い任務を完了しました。
また、年度後半、平成26年度以降の指定管理指定申請に向け大湾理事長以下チームを編成し、現状分析と今後のビジョンづくりに取り組み、万全の体制で申請書作成を行った結果、平成26年度以降5ヵ年の指定管理者の指定を受けることが出来ました。